内分泌疾患専門病院
甲状腺・副甲状腺疾患、糖尿病などの生活習慣病

もっと知りたい採血のこと!

もっと知りたい採血のこと!

甲状腺の病気では,血液中の甲状腺ホルモンの量を調べることによって診断を行い,治療方針を決めたり薬の量を調節したりしています。甲状腺ホルモンの量を調べるためには毎回採血をする必要があります。
今回は患者さんからよく聞かれる採血についての質問におこたえします。

採血する場所(血管)はどうやって決めているのですか?

安全に確実に血液をとるため,①痛みが少ない部分 ②神経とはなれたところにある血管 ③よく見えてしっかり太い血管 を選んでいます。腕の内側は筋肉が少なくやわらかいため,血管を確認しやすく採血に適した場所です。血管が細い方でよく確認できない場合は,手の甲など他の場所から採血することもあります。ただ,手の甲は腕の内側に比べると痛みを感じやすい部位ですので,できるだけ腕の内側から採血するようにしています。

なぜゴムで腕をしばるのですか?

ゴムで腕をしばると,手の先から心臓に戻ろうとする皮膚表面に近い血管の血液の流れがせき止められて,血管が盛り上がって見えやすくなるため,採血がしやすくなります。さらに効果をあげるために,親指を中にしてぎゅっと手をにぎるようお願いしています。

血管がでにくいのですが事前に自分でできることはありますか?

おふろから上がったあとは血行が良くなるので血管が浮き出て見えるという経験があると思います。反対に手先が冷たい場合や緊張すると血管が縮まって血管が見えにくくなります。カイロで手のひらを温めたり,手のひらをこすり合わせてマッサージしたりすると血管が見えやすくなります。また,採血の前に水分補給をすると血液の流れが良くなり血管は見えやすくなることがあります。

血液はからだの中にどのくらいありますか?

血液量は体重のおよそ1/13と言われています。体重50kgの場合は約3,800mLの血液が流れている計算になります。通常の採血量は15~20mL(計量スプーン大さじ1くらい)なので,血が足りなくなったり,貧血になることはありません。ちなみに献血の場合は1回につき200~400mLの血液を採取します。

わたしの血液は黒っぽく見えるのですが…

血液が赤く見えるのはヘモグロビンという赤い色素があるからです。ヘモグロビンは酸素をたくさん含むと鮮やかな赤色になります。からだのいろんな場所へ酸素を運んで代わりに二酸化炭素を受け取ります。ヘモグロビンの中の酸素が少なくなると暗い赤色になります。酸素を多く含んだヘモグロビンは動脈を流れ,酸素が少ない血液は静脈を流れています。採血は静脈から行うため採取した血液は暗い赤色に見えます。

採血の後はなぜ押さえるの?

針を刺した皮膚と血管には穴ができています。皮膚の穴にはばんそうこうを貼ってふさぎます。血管の穴は,血液中の血小板が集まってかたまりを作り,ふさがれます(一次止血)。そのかたまりが硬くなって穴を修復(二次止血)するのに,しっかり押さえていないと血小板のかたまりが壊れて出血してしまいます。ばんそうこうから血があふれたり,内出血して皮膚が青くなったり腫れたりすることがありますので5分間程押さえていただいています。

(野口病院検査科臨床検査技師)

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