内分泌疾患専門病院
甲状腺・副甲状腺疾患、糖尿病などの生活習慣病

画像検査時の服装(2)

X線(レントゲン)検査やCT検査,MRI検査などの画像検査を受ける前に,「着替え」をお願いすることがあります。どういった服装のときに着替えていただくことになるのか,なぜ着替えが必要になるのかは,受ける検査によって異なります。前回の内容に引き続き今回はCT検査について説明します。

CT検査の注意事項

CT検査では体の周囲からX線をあてることにより体の中をX線が通過するのですが,組織や臓器により通過のしやすさに差が生じます。その差をデータとして集め,コンピュータで処理することで体の断面を画像にします。
撮影部位に金属類がついた状態で撮影を行うとアーチファクトと呼ばれる障害陰影が画像上に現れてしまい,診断の妨げになってしまいます。そのため頭・頚部の検査ではヘアピン,ピアス,義歯などははずしていただきます。また,胸部や腹部等の検査ではブラジャーやファスナー,チャックなどが撮影時に写り込まないよう検査着に着替えてからの検査を推奨しています。
金属類がついていてもCT検査の撮影範囲外でしたら検査着に着替えずそのまま撮影が可能です。

図1. 金属によってアーチファクトが写り込んでいるCT画像の例

図2. 心電図電極パッドによりアーチファクトが写り込んでいるCT画像の例

金属類の周りに黒い帯状の筋のように見えるものが金属アーチファクトです。図2では黄色い矢印で挟まれた部分(→ ←)に現れています。
野口病院では検査着の貸し出しと男女別更衣室がありますので,着替えが必要な場合にはご協力をお願いいたします。

(野口病院放射線科診療放射線技師)