内分泌疾患専門病院
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頸部超音波(エコー)検査について

頸部エコー検査の観察範囲

頸部エコー検査で観察する範囲は甲状腺や副甲状腺だけでなく,上は唾液腺から下は鎖骨辺りまで,左右は総頸動脈とその外側のリンパ節なども観察しています。その他,患者様の首の気になるところや痛みを伴うところがあれば,検査時に技師へお伝えください。あわせて観察していきます。
以上のことから患者様によって検査の所要時間が異なります。

頸部エコー検査時の姿勢

ベッドに横たわって検査を行う施設もありますが,当院では理髪店にある理容椅子(バーバーイス)に座っていただいて検査を行います。
甲状腺は首の前面に張り付くように存在しており,上の図は女性の甲状腺の位置ですが,男性の甲状腺は鎖骨に近くやや下方に位置しています。男女に限らず鎖骨の奥まで観察するため首を伸展していただいて検査を行います。
耳の近くから鎖骨のあたりまで観察するため,えりの詰まった服(ハイネックやタートル,パーカー等)の着用は避けていただくと検査がスムースに行えます。ただ,ハイネック等着用していても脱いでいただければ検査は行えます。

検査時の緊張や苦痛を和らげる工夫

エコー検査を受ける方はみなさま緊張なさるかもしれません。少しでも緊張を和らげるために超音波検査室内に音楽を流していますのでリラックスして検査を受けていただけます。また腰や首が痛いなど検査の姿勢がつらい場合は申し出ていただけると,枕やクッションを使って少しでも楽な姿勢で検査を受けることができます。

観察部位にエコーゼリーをつけて検査します

検査時は首にエコーゼリーをつけますが,これは超音波の伝わりをよくするためのものです。超音波プローブ(超音波発信機)と皮膚の間に空気があると超音波が伝わりにくいためエコーゼリーで隙間を埋めて,かつ動きをスムースにするために必要なものです。
エコーゼリーは体に害はありません。検査終了後に首を拭くためのおしぼりを差し上げています。

(野口病院検査科臨床検査技師)