Medical practice 第17巻,2000年:875 骨粗鬆症の患者で上皮小体機能亢進症は見逃されていないか? 山下弘幸
近年、骨密度の測定法の普及により骨粗鬆症に対する予防や治療について関心が高まっている。骨粗鬆症には閉経後の女性に多く発生する原発性と上皮小体機能亢進症、ステロイド内服、肝疾患、炎症性腸疾患などに随伴する二次性がある。なかでも閉経後の女性に多く発生する上皮小体機能亢進症の鑑別は非常に重要である 。 我々は最近、骨粗鬆症の治療中に甲状腺腫を指摘され紹介され、甲状腺乳頭癌と上皮小体機能亢進症の診断で手術を施行した症例を経験した。
Medical practice 第17巻,2000年:317 バセドウ病眼症を疑われた重症筋無力症例 山下弘幸
重症筋無力症にはバセドウ病、特発性血小板減少性紫斑病、橋本病、慢性関節リウマチ、自己免疫性溶血性貧血、全身性エリテマトーデスなど様々な自己免疫性疾患が合併することはよく知られている。バセドウ患者で突眼と複視を訴えたためバセドウ眼症を疑われたが、臨床症状や検査所見より、それらは重症筋無力症によるものと診断された症例を経験した
Medical practice 第17巻,2000年:147 バセドウ病術後の無痛性甲状腺炎による甲状腺機能亢進症例
山下弘幸
バセドウ病術後患者において甲状腺ホルモン高値で機能亢進症状を示す場合、通常は術後の再発を考える。当院での手術例で、術後10年目にバセドウ病の再発と診断され放射性ヨード療法目的で紹介されたが、入院後の検査にて無痛性甲状腺炎による甲状腺機能亢進症と診断した症例を経験した。
Medical practice 第16巻,1999年:1521 家族性低Ca尿性高Ca血症を合併したバセドウ病手術例
山下弘幸
未治療のバセドウ病患者においては高頻度に高Ca血症が認められる。抗甲状腺剤による治療で甲状腺機能が正常化しても高Ca血症が持続する場合は、高Ca血症をきたす疾患の合併を考え鑑別診断が必要である。最近、バセドウ病の術前に家族性低Ca尿性高Ca血症(FHH)を診断しえた症例を経験した。
Medical Practice 第16巻,第3号,1999年:491 リチウム投与中の躁うつ病患者に発症した副甲状腺機能亢進症
山下弘幸
炭酸リチウムは躁うつ病の治療として用いられているる薬剤である。この薬剤により、甲状腺機能低下をはじめ種々の内分泌機能障害が明らかにされてきているが、副甲状腺機能亢進症の報告例は本邦において少ない。この薬剤投与中に原発性副甲状腺機能亢進症と一致した生化学検査結果と超音波および副甲状腺シンチグラフィーで1腺の腫大が診断され手術を施行した症例を経験した。
外科 第59巻,第13号,1997年:1752-5 散発性髄様癌における RET 遺伝子変異
内野眞也, 野口志郎
甲状腺髄様癌において,RET 遺伝子診断を行うことにより遺伝性と散発性の鑑別が可能となった.術前に甲状腺髄様癌が疑われる場合には,遺伝子診断は必ず行うべきである.また,散発性髄様癌においては,遺伝性の mutation hot spots とは異なる部位に mutation が報告され,塩基欠損や LOH など種々の遺伝子変異の関与が明らかにされつつある.