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麻酔を受けられる方への説明  2009.9.18 更新

  1. 手術が決まったら
    今までにかかったことのある病気、現在治療中の病気を詳しく教えてください。
    すでに治った病気も、今は症状が出ていない病気も全てです。
    特に以下の病気:
    喘息・糖尿病・高血圧・肝炎・アレルギー・ポルフィリン症・結核・リウマチ・血友病・狭心症・心筋梗塞・不整脈・心弁膜症・心筋症・緑内障・悪性高熱症・腎不全・貧血・脳卒中(脳梗塞・脳出血)・顎関節症・頚椎ヘルニア・変形性頚椎症などの頚椎の疾患

    これらの病気は手術により症状が悪化する可能性があります。安全に手術をするためには、これらの病気を手術前に十分にコントロールし、患者さんの病状を検討して最も適切な麻酔法を選ばなければなりません。
    別の医療機関で受療中の方は、そこの医師に当病院で手術を受けることを伝えてください。そして、その結果を当病院にお知らせください。

    血縁の方でアレルギー・喘息・悪性高熱症・麻酔でのトラブルがありましたらお申し出ください。これらの病気は遺伝性である場合があります。

    術後の合併症(肺炎等)を防ぐため少なくとも手術前2週間の禁煙と健康管理をお願いします。特に風邪にはご注意下さい。患者さんの健康状態によっては手術が延期になる場合があります。
    なにかわからない点がありましたら入院前でも良いですから、早めに当病院へご相談ください。

  2. 手術前日
    麻酔科医が患者さんを診察します。麻酔の流れを説明するだけでなく手術に対する不安の除去につとめます。患者さんからの情報や術前検査の結果をもとに一番あった麻酔法を選びます。また術後肺梗塞症予防についても説明致します。質問がありましたらなんなりとお尋ねください。

    手術前日患者さんにとって大切なことは、

    1.ぐっすり休むことです。
     
    夜更かしすると、手術時の免疫力等が低下して、術後の回復が悪くなる場合もあります。

    2.手術前夜9時から手術翌朝まで絶食です。
     
    胃の中に食べ物が残っていると、麻酔中に胃がゆるみ中の食べ物が逆流して肺に入ってしまい、非常に重篤な肺炎(誤嚥性肺炎)になる恐れがあります。ですから、手術前夜9時以降は何も食べないようにしてください。

  3. 手術当日
    飲水は手術当日、朝まで可能です。手術前の麻酔診察時に飲水可能な時間をお知らせしますので、その時間を守ってください。手術室に来られるまでは病棟でゆっくりとお過ごし下さい。手術の順番になりましたら、看護師がお部屋にお迎えに行きますので、一緒に歩いて手術室までおいで下さい。当院では患者さんの確認を確実に行うために徒歩入室を行っています。手術室に入ってから手術衣に着替えます。手術する部位の皮膚を消毒した後、点滴を始めます。心電図、血圧などの状態を確認した後、点滴から麻酔薬が入り意識がなくなります。眠っている間に手術は終了します。

    手術が終わって麻酔薬の作用が低下してくると自然に麻酔から覚めます。医師が患者さんの状態を見て、「目を開けてください」、「深呼吸してください」、「手をぎゅっと握ってください」等の呼びかけを行いますので、医師の指示に従ってください。麻酔から醒めて状態が安定するまで手術室内にいます。

    その後病棟に帰り、翌朝まで血圧、心電図等のモニタリングを行います。執刀医と麻酔医が病室を訪問し術後の状態を観察します。術後はベッド上で休んでいただきますが、痛みが強い、吐き気がする、体の向きを変えたいなどナースコールでご連絡ください。

    容態が急変した場合には経験を積んだ医師らが迅速に対応できるようになっています。

  4. 手術後
    術翌日より飲水・食事の開始と安静の解除となります。麻酔科医も術者と同じように術後訪問を行って、痛みや吐き気等の体調の不良に迅速に対応できるようにつとめております。

  5. 麻酔、手術に関連した合併症
    麻酔・手術に関連した合併症には、麻酔中の使用薬剤に対する過敏反応による血圧低下や気管支喘息、麻酔中にどんどん体温が上昇してしまう悪性高熱などの病気があります。
    太っている人・顎の小さい人などでは、全身麻酔のための管を気管に入れるのが非常に難しい場合があります。管を入れるときに歯・神経・血管、肺などを傷つけることが稀にあります。歯がぐらぐらしていると折れることがあり、安全の為に抜歯せざるを得ない場合もあります。また管を抜いた後、のど風邪をひいたように痰が絡んだり、声がかれたりする事がありますが、通常は2〜3日でよくなります。
    残念ながら、まったく安全という医療行為はありません。日本麻酔科学会の報告によると全身麻酔100万症例あたり21例(0.002%)の事故があるといわれています。ただし、この数は麻酔専門医による症例だけに限るともっと少ないといわれています。当病院の麻酔は麻酔専門医により行われ、今までに麻酔が原因で問題が起こったことはありません。安心して麻酔・手術をうけてもらいたいと考えています。

  6. 小児の麻酔について
    お子様の手術の場合、麻酔の説明は手術前に保護者の方と一緒に行っておりますので、術前診察時に来院をお願いしています。
    小児は、血管や気管などが細く、その中に管を入れるには高度の技術を要しますが、麻酔の方法は、大人の麻酔と大きく変わることはありません。子供は大人とは違い、体の中の酸素を持つ量が少ないため、低酸素を起こしやすく、状態が急変しやすいので、呼吸や血中酸素濃度のチェックを頻繁に行っています。
    術前の絶飲食は指示通りかならず守らせてください。もし胃内容物が肺に入って誤嚥性肺炎を起こすと、低酸素を起こして非常に重篤となります。
    また風邪をひいていると、気道が過敏に反応することがありますので、術前の体調が不良な場合は早めにお知らせ下さい。また、風邪が原因で麻酔中重篤な喘息を起こす可能性があるため、手術・麻酔を延期することがあります。
    お子様は保護者と離れることが非常に不安でありストレスになります。これを軽減するために小さなお子様の場合は手術当日、手術室には保護者といっしょに入ってもらい、麻酔で子供さんが寝てしまうまで側にいてもらうようにお願いしています。ご協力お願いします。

  7. よくある質問

    Q1:

    麻酔って何?眠っているだけですか?

    A1:

     近代医学の進歩は麻酔の進歩なしにはないといわれ、今では無麻酔の手術は考えられない時代です。麻酔は手術中の意識・痛み・反射を抑えます。皆様は"いつ手術は終わったのですか" "全然わかりませんでした"などあたかも眠っているようにみえますが、実際は手術による侵襲に対して体は様々の反応を示しています。麻酔医はこれらの反応を的確に判断し安全に手術を終えられるよう常に観察をおこない、適切な処置を行っています。

     

    Q2:

    麻酔は効きますか?

    A2:

    大丈夫です。麻酔の効き始めから目覚めるまでのあいだ、痛みや不快感など全く覚えません。

     

    Q3:

    手術中に目が覚めることはないですか?また目が覚めないことはないですか?終わったあと、目が覚めないことはないですか?

    A3:

    途中で目覚めることはありませんし、手術が終わった後は必ず目覚めます。

     

    Q4:

    麻酔から覚めた後は痛みを感じるのですか?どれ位痛いのですか?

    A4:

    手術中から積極的に痛み止めをつかいます。痛みの感じ方は個人差があります。痛み止めが必要な場合は遠慮なくお申し付けください。いつでも痛みに対処できる体制をとっております。

     

    Q5:

    吐き気はありますか?

    A5:

    3割ぐらいの方で術後、吐き気をもよおすことがあります。少しでも吐き気や悪心を感じたら看護師にお知らせください。直ぐに吐き気止めを差し上げます。手術の翌々日までには治まります。

     

    Q6:

    術後腰が痛いとよく聞くのですが?

    A6:

    術後、クッション等を利用して症状が軽くなるようにしています。

     

    Q7:

    おしっこの管や鼻に入れる管は使うのですか?

    A7:

    原則的には使用していません。術後の不安がある方はお申し出ください。


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